第68章 田中未菜が月島旭と別れる

橘結衣は、子どもみたいに泣きじゃくる田中未菜を見つめ、胸が痛むのに、どうしようもなく困ってもいた。

未菜の頭をくしゃりと撫でる。

「未菜のこと、責めたりしないよ」

そう言われた途端、田中未菜は逆に泣き方がひどくなった。

「結衣……私のせいで、結衣がハブられて、ひとりぼっちにされて……私、良かれと思ってやったのに、全部裏目で……」

「月島旭は、まだ知らないんでしょ。この先どうするつもり?」橘結衣が訊く。

田中未菜は、ぴたりと泣き止んだ。

「月島旭」という名前を聞いた瞬間、未菜の瞳から恋の色が消えた。残ったのは、冷えた憎しみだけ。

「結衣、安心して。明日、別れる」

「……あんな...

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